ヤマハYZF-R25は250ccクラスでは街中でも最も遭遇率が高いといえます。そんなヤマハ『YZF-R25』が2019年に入って大幅なモデルチェンジを果たしているようです。
このクラスでは選択肢が少ない本格スポーツ仕様とあって、軽量レースタイプのファンから注目を浴びているはずです。
これまでもマイナーチェンジを度々繰り返し、進化を遂げているR25ですが、2019年の改変はかなりかゆいところを刺激するもの。
2019年バージョンのヤマハYZF-R25の変更点などをまとめてみました。
この記事に書いてあるコト
YZF-R25のパワーユニット系は変更なし
これまでパワーユニットも更新し続けてきたYZF-R25ですが、2019年のバージョンアップでは手は加えられていないようです。
ヤマハのロードスポーツカテゴリーで人気のある「Rシリーズ」では、R1/R6/R3/R25/R125と各グレードがありますが、高速走行可能で車検の必要のないR25はライトユーザーからは特に支持され続けてきました。
これまでの幾多のパワーユニットの進化で、このランクではそろそろ成長の限界点といった感じ・・・。
これ以上のパワーアップをすると一つ上位のR3の存在意義を脅かすことにもつながりそうなので、そのへんにメーカーの意図も感じられます。
そういった配慮からか、今作はパワーユニットは据え置きとなったようですね。
YZF-R25の外観変更点に大注目!
- https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/yzf-r25/gallery.html
パワーユニットこそ大きな変更はなかった2019年バージョンですが、外観の変更は前モデルとは見違えるような変身ぶりを見せています。
まずは大まかな変更点を見ていきましょう!
- 正立フォークから倒立フォークへ変更
- ハンドル位置が22mm下がる
- タンク位置が20mm下がる
- フロントカウルのデザイン変更
- フル液晶メーターへ変更
- LEDヘッドライトへ変更
実車を見ると、前モデルまで漂っていた「可愛らしさ」のような雰囲気が一掃され、R1を思わせるような本格スポーツ路線への変更を感じずにはいられません。
そして、"外観の変更"と書きましたが、それは「見た目だけの変化」という意味ではありません。
フロントフォークとタンク位置が2cmも下がったことで、ポジショニングがかなり低くなっていることや、フルカウルが「クロスレイヤード・ウイング」と呼ばれる立体構造でエアロダイナミクスを追求していることからも「走行性」の面においても前モデルとはかけ離れていると言えるでしょう。
エンジン部分を除いた要素で、走行性の向上に着手した痕跡がありありと感じられるのです。
高速道路走行時に確実に"変貌"を感じる
- https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/yzf-r25/gallery.html
素人目に見ると「エンジンそのもののが現状維持」となると少し残念に感じますが、実際に試乗してみると明らかに前モデルとは異質なフィーリングを発見することができます。
このクラスでは希少な倒立フォークの採用によって、コーナリング時、ブレーキ時の安定は飛躍的に向上していますし、全体的に車重バランスがボトム側に傾いていることで、どっしりと路面に食いつくような印象が強いです。
好みはありますが、デザインを一新したタンクトップの形状も、ニーグリップが容易になり、攻める走りにも安定感を保証してくれています。
特に高速道路での走行では、今回の変更ポイントのメリットを実感できます。
"クロスレイヤード・ウイング"の空力性能はなかなかのもので、低くなったポジショニングも合わさり、空気の障害が大幅に軽減され、実質的にはパワーアップが実現されています。
高速走行になるほどに"変貌"を感じると言えるでしょう。
まとめ
これまでR6やR3との棲み分けで、どこかポップでライトな立ち位置だったR25ですが、2019年の変更で"R"の冠にふさわしくなっています。
発売前の発表を聞いて「パワーユニットはそのまま・・・」と肩を落としたYZFファンもいるかもしれませんが、見えないエンジン内の進歩よりも体感できる変化は大きく、実車に触れてみると購買意欲が掻き立てられるはずです。