システムヘルメットはフルフェイスヘルメットの安全性に加え、ジェットヘルなどに見られるオープンフェイスの開放感の両方のいいとこ取りヘルメットとなっています。
そんなシステムヘルメットをいろいろな角度からチェックをしてみましょう。
この記事に書いてあるコト
システムヘルメットとは
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システムヘルメットとは、普通のフルフェイスヘルメットとなんら外観は変わりありません。普通に見れば普通のフルフェイスメットです。
そんなヘルメットですが・・・なんと!フルフェイスヘルメットのチンガード(顎部)とシールド部分が大きく上に上がり、フルフェイスのヘルメットでありながらジェットヘルのように顔周りが大きく露出されるのです。
あご部分に可動域が設けてあり、あご部分が稼働することであご部分のバイザーを上部に追いやることが可能なヘルメットになります。もしくは、チンガードが脱着できるヘルメットです。
通常、フルフェイスのヘルメットは目の部分が開閉することが可能なものがありますが、目の部分が開閉すると目を守ることができなくなるという問題が生まれますが、システムヘルメットは目を守る部分を残したまま、あごの部分を開閉するかチンガードを外すことで空気を取り入れることが可能なヘルメットになり安全性と空気を取り入れやすいという快適性の両立が可能なヘルメットです。
そのルーツと言えば1993年SHOEIのJーACTOR。チンオープンスタイルのヘルメットとして人気だった。
システムヘルメットの安全性
システムヘルメットはその構造上、ヘルメット帽体部分とチンガード部分が分離されている。顎付け根部分が可動するようになっていて、チンガードがフリップアップするような構造になっています。
可動部分があることによりフルフェイスヘルメットよりは強度が落ちるのは間違いないところ。
SHOEI、カブト、ヤマハなどの1流メーカーの製品を手に取れば、SG(自動二輪車用)規格・JIS規格となっているところは、必ずチェックするポイント。
それでもアゴ部分がなにもないジェットヘルメットに比べればチンガードがあるのはとても安心できる。ジェットよりは安全度は高いが強度でフルフェイスよりは落ちるという位置づけとなっている。
フルフェイスやジェットヘルメットとの違い
システムヘルメットは、フルフェイスと比較した場合、開閉部分が顎にあり、あごが大きく開閉することで空気を大量に取り入れ通過させることが可能です。
一方、フルフェイスは目を守るバイザーが開閉しますが空気を取り入れることができるのは目の部分のみで空気が通過することは苦手です。
なので、フルフェイスは、ものによりますが、空気を取り入れることはできても排出することができず、目の部分で空気がぶつかるだけになるため、バイザーを開閉させる利点がありません。
次にジェットヘルメットですが、ジェットヘルメットは視認性を重視したヘルメットで視野が広く開放的なデザインですが、反面に防御力という側面に問題があり、露出する部分が多いため、事故を起こした場合、露出部がけがをする恐れがあります。
システムヘルメットは、フルフェイスの高い安全性とジェットヘルメットの開放感の両立を果たしたヘルメットです。
システムヘルメットのメリット
オートバイに乗る場合、システムヘルメットの恩恵はかなりある。ジェットヘルメットを使っている私が言うのだから、ホントにジェットヘルメットにするか、システムヘルメットにするかは悩ましいところ。
そんなシステムヘルメットのバイクにうれしいメリットをチェックする。
大きく空いたフェイス部による開放感と換気
出典:アマゾン
システムヘルメットは、このようにチンガードとシールド部が大きく開きます。この開放感はフルフェイスヘルメットには無いもの。
夏の暑いときや湿気のある時、ガバっとフリップアップすればこの開放感で顔が冷却できる。ヘルメット全体の換気もできる。夏には最高のヘルメットだろう。
フリップアップにより飲食ができる
ヘルメットをかぶったまま飲食というのもアレだが、ツーリング途中の信号待ち、タンクバックに入れてあるグミやガムを補給することが簡単にできる。
自動販売機に寄って缶ジュースを飲む時、わざわざヘルメットを外す必要がない。ちょっと急いでいるときなど、この便利さは重宝するだろう。
鼻クソほじる時や目薬さすときなどもめっちゃ便利だぜw
メガネライダーにはとても便利
もしあなたがメガネを使うライダーであれば、このシステムヘルメットは、絶対のおすすめ。本当にメガネを掛けるのが楽だ。
ヘルメットをかぶったままメガネの脱着ができることもシステムヘルメットのメリットのひとつ。
コンビニやスーパーにヘルメットしたまま入れる
コンビニやスーパーなど、買い物する時にシステムヘルメットをフリップアップして顔を出せば問題なく入店できます。
フルフェイスで顔を隠したままお店に入店すると、いろいろ問題がありますが、ジェットヘルメットやシステムヘルメットで顔をキチンと出した状態であれば、全く問題なく買い物ができます。
私も、ジェットヘルメットのシールドを上げて、いろいろなお店に入りましたが、いままで何も言われたこともありませんし、周りから不審に思われたこともありません。
システムヘルメットのデメリット
システムヘルメットはいい事ずくめのようだが、もちろんデメリットもある。いくつかあるシステムヘルメットのデメリットをチェック!
システムヘルメットは重い
システムヘルメットはちんがーどが持ち上がるような構造になっている。そのためシステムを作るためパーツ点数が増えることで、同じような価格帯のヘルメットに比べ重量が重くなる場合がある。
チンガードの密閉性・風切り音
チンガードがフリップアップするシステムヘルメットは、フルフェイスに比べ、間違いなく密閉性は劣る。
きれいな帽体に比べシステムヘルメットは、帽体にデコボコ、溝などがある。当然風切り音はするだろう。シールドの密着性もフルフェイスには劣る。
しかし、システムヘルメットが登場した1990年台に比べ、品質も含めかなり改良はされているので、微々たる問題と考える。
ヘルメットフォルムがかっこ悪い
システムヘルメットはチンガードがフリップアップする構造のため、帽体よりもチンガードが大きくなっている。
なので、ヘルメットを真横から見ると顎部が非常に突き出した形状になっている。
現在のヘルメットはデザイン的にかなり良くなってきているが、モノに寄っては相当せり出している製品もある。
このデザインを受け入れれば、全く問題ないが、人によってはかっこ悪いと感じる方もいるだろう。
システムヘルメット選び方
システムヘルメットの選び方ですが、重量のほかサイズに安全規格があり、かつ空気抜きの構造も実は重要です。
ベンチレーションはヘルメット内に溜まった熱気を効率よく輩出する仕組みになりますので、ベンチレーションの構造を理解しておく必要があり、知らずのうちにベンチレーターをふさいでしまうことがないよう気を付けなければならないのです。
ほかにもチンガードの構造も重要になり、フリップアップによる開閉が可能か、取り外しという方法でチンガードを外すなど様々な構造について理解が必要です。
重量のチェック
実はシステムヘルメットは構造上安全性と快適性を両立すればするほど重量がアップします。
なので、重量が重くなるという点が以外にも欠点で場合によってはフルフェイスを超える重量になることもあり得ます。
したがって、重量を把握することはシステムヘルメット選びの重要な要素になります。
サイズの確認
サイズの確認は自分の頭が入るかどうかのほか、チンガードの高さも重要になります。
システムヘルメットはチンガードを取り外すもののほか、スイングにより開閉させるものなどがあり、一というものがフルフェイスヘルメットと異なる可能性もあり得ます。
なので、フルフェイスに慣れた人がシステムヘルメットを利用した場合、違和感を感じるのはチンガードの位置が異なるが故になります。
安全規格の確認
ヘルメットには安全規格があり、日本の場合PSCマークかSGマークのヘルメットが安全であることが認められたヘルメットになります。
なので、このいずれかのマークがないと残念ながら、日本の厳しい安全規格をクリアしていない可能性があるヘルメットになるため、オートバイへの乗車について適したヘルメットではないです。
なので、原則、日本の安全規格をクリアしているマークがあるシステムヘルメットを購入していないと保険などにも影響しますので注意しましょう。
チンガードの構造
システムヘルメットはチンガードを上下にスイングさせる可動式と取り外し式があります。
取り外し式は、軽量な設計になり軽いですが、デメリットにおいてはタフさが失われます。
一方、可動式は重量がアップしますが可動域をしっかりと作りこむ必要がありますので、頑強なつくりになり高い安全性を誇ります。
また、スイング式は走行時に外れるという問題が起きてはいけないため、稼働部位は多くのヘルメット会社は頑強に作り上げています。
ベンチレーションの確認
ベンチレーションの確認とは、簡単に言えば空気取り入れ口と排出口の確認です。
ベンチレーターという空気を取り入れ排出する装置があるかどうかというのがシステムヘルメットには重要で、ベンチレーション機能があればチンガードを解放させたり取り外すことなく、ヘルメット内の空気を入れ替えることが可能です。
インカムが着けられるか?
インカムが装着できるか、については多機能であるかという方向性でシステムヘルメットに限らず、インカムを装備してもヘルメットを装着できるかどうかという部分です。
ヘルメットの中にはインカムを装着したままではヘルメットが入らないなどのほか、インカムが邪魔になりヘルメットの機能が十分に発揮されないというケースがあり、インカムを装着したままかぶれるかは重要なシステムヘルメット選びの要素になります。
メガネ着用できるかの確認
眼鏡を着用したままヘルメットをかぶることが可能であるかというのがこの問題です。
ヘルメットの中には眼鏡を着用したままヘルメットを装着することを想定していないものもあり、眼鏡装着時にずれ落ちるなどの問題のほか、眼鏡を付けているとヘルメットが固定できないなどの問題もあります。
よって、眼鏡をしたままでもヘルメットが機能するかどうかは重要な要素で実際にかぶってみるというのが一番安全にヘルメットを選び出す手法になります。
おすすめシステムヘルメット5選
システムヘルメットは、かなりかっこよくなっている。また値段も通常のフルフェイスヘルメットと全く変わらないものもあり、デザインもすばらしい。
人気でおすすめのシステムヘルメットをチェックしてみよう。(アマゾンランキングより・廉価版除く)
オージーケーカブト システム RYUKI ENERGY(エナジー)
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- サイズ(サイズ目安):XL(61-62cm)
- 標準シールド:CM-2-P UICシールド
- 規格:SG
- 眼鏡対応チークパッド
- 内装フル脱着システム
HJC HELMETS バイクヘルメット システム
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- SG
- JIS
- 素材:発泡スチロール;ポリカーボネート
リード工業(LEAD) バイク用 インナーシールド付き システムヘルメット REIZEN (レイゼン)
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- 色:マットブラック
- サイズ:LLサイズ (61-62cm未満)
- 規格:PSC・SG (全排気量対応)
- シールド:クリアシールド + 格納式インナーシールド付き
- バックル:ラチェット式バックル
ヤマハ(Yamaha)バイクヘルメット システム YJ-21
出典:アマゾン
- フルフェイスルックとシステムの快適性を両立したサンバイザー付きバイク用システムヘルメット
- 規格 JIS2種・SG ・素材:ポリカーボネイト複合素材
- エアロダイナミクス・マウスベンチレーション・トップベンチレーション
- 大型サンバイザー・ラピッドサンバイザーシステム ・スピーカーホール
- 眼鏡スリット
ネオライダース (NEORIDERS) FX8 Wシールド フリップアップ-
出典:アマゾン
- Wシールド フリップアップ フルフェイス ヘルメット
- 安全規格品(SG規格/PSC付)
- 外側 クリアシールド標準装備
- 内側 スモーク 標準装備
- ダブルシールド構造 背面上部のレバー操作で内側のシールドが上下に可動
まとめ
システムヘルメットは、普通のライダーがーツーリングやタウンライドを楽しむために、本当におすすめできるヘルメット。
現在のシステムヘルメットは密着性や空力も含めかなりのレベルまで作り込まれている。大きくひらきチンガードとシールドが視界から無くなるほどオープンするのは本当に快適で便利この上ない。
たぶん一度使ったら、フルフェイスヘルメットに戻れなくなること間違いなし。
ぜひとも手にとってほしい、システムヘルメット。レディスライダーには超おすすめだよ!